弾琴

mouf

2008年12月30日 23:54

いつもは仕事の多忙を口実に更新をしていないのですが、年末年始はこの口実が使えないので、ちょっと更新。
本日(とはいえ、実は昨日)は、街中へ。

本屋さんで新書の戸棚をのぞいていたら、出勤前の飲食店勤務らしい若い女性の、髪形も服装もすでに攻撃色ギラギラで、おおっと目をひく綺麗な方が、平積みの新書の中からなにやら上から二冊目の本を抜いてレジへ。一次元の観念の世界にご興味があるとは、ちょっと感心してしまって、そっとその平積みを確認してみたところ、これでした。
全く、いかにも解かりやすい展開で、これではネタだとしか思われん…

その後、以前から気になっていた「Red Cliff」を遅ればせながら…
これ、ご存じだとは思われますが「三国志」の「赤壁の戦い」の映画化です。予告編でみた殺陣がハンパなくて、気になっていたのです。

「中村獅童って、いつ中国語覚えたんだ?」とかは、この際とりあえず措いておくとして、いや面白かったのです。
なんか、ああいうの観ると結構血が騒いじゃうんですよ、遺憾ながら。
金城武に孔明役をあてて、アクションをさせないのとか、孔明がヒョイヒョイと馬に乗るのとかってのもどうなんだとも思います。

しかしまぁ、趙雲(フー・ジュン)が一番キッチリしてましたねぇ。
それに引き換え、我らが関羽と張飛…
包囲した敵を前にして、ズカズカと徒歩で出てくるんですよ。とりあえず歌舞伎の六方みたいなの踏んで、大見得切りながら登場するんだけど、敵方の大将を前に落馬したわけでもないのに徒歩で見参はないだろう、徒歩は。でまあ、偃月刀とか振り回すわけですが… (サイトのキャストのところで見られます。)

たぶん、乗馬のままで殺陣までこなす技術がないんですよ、おそらく。
以前、黒澤監督の「七人の侍」で、志村喬が弓を引いたり太刀を当てたりするカットがあり、これがまた鬼気迫るものがあったのです。この人、維新の侍の生き残りなんじゃないかと錯覚するぐらい。「隠し砦」でも、三船敏郎も両手で太刀を八双に構えたまま、手放しで殺気満々に馬を駆っていました。たしかあの映画では、雪姫役に抜擢された新人さんも、撮影に備えて乗馬の練習をしまくったとか。

金かかってる映画なんだから、少しは根性入れろよなぁ。某韓国時代劇の方が、このあたりずっとまともです。
ダメなら、CGぐらい使うように。

といいつつ、この映画で一番の遣い手はといえば…
それはもう、小喬役のリン・チーリンさんなのでした。
もう飛び道具使いまくりで、危ない危ない。
(興味のある方は、DVDでご確認を。)

というわけで、女性の戦闘色にもいろんなレベルがあるもんだ、という一席でした。