2007年01月28日

Non Est! Est! Est!

む~ん、頭が痛い。
これは本当に痛いのです、ってのも昨日の夜飲んだ赤ワイン、某おフランスのボルドーの赤で、キッコーマンが輸入したもの。
飲んだとたんにやけにまったりとした重厚感があって、飲んだのは2杯、たったの2杯ですよ、そこでやめたのですが…
案の定、朝っぱらから頭が痛い。んんん。

もともとね、お酒を飲み始めた頃から「ワインは頭が痛くなる」って感じだったんですよ。

そんなに高いものを飲んでいたわけではないのですが、ワイン=悪酔いというイメージができるくらいで、ビールや日本酒やウイスキー系に対してワインは敬遠気味だったのです、実際に辛いから。

しかし、あちらに行ったらもうワインを飲む以外にないので、おっかなびっくり飲み始めたのですが、すると、あちらのワインって安いし美味いしで、しかも頭も痛くならないんです。「当たり外れが」などという以前に、ハズレがほとんどない。1000円以内のワインが、日本で買う高っっかいワインより数段美味しいし、それでも頭が痛くなったことなど皆無なのです。

そこで、日本に帰ってきてから、またもやおっかなびっくりワインを飲み始めたのですが…
やっぱり頭がイダいっ!!

なんでやねん!?

さて、「ワインで頭痛」が気になる人はかなり多いらしく、実は「ワイン 頭痛」でググるとなんと624,000件もヒットするのです。ちなみに、アルコール度数がほとんど同じ「日本酒 頭痛」で検索すると301,000件。これって、今宵も日本全国津図浦々のご家庭や路地裏の飲み屋さんで、お父さんたちが健気に消費しているであろう日本酒の量と、やたら値段が釣り上げられた輸入ワインをTPOを厳密に考慮しながら空ける消費量とを比較すれば、母集団の規模の差からも日本ではどれだけワインで頭痛になりやすいか、如実に示している数値であるはず、なのです。

そこで、グーグルのサイトをいろいろと見ながら、その原因を探っていくと、しょっぱなからヒスタミンやら「アルコールそのものの作用」なんかが上げられているのですが…
もちろん賢明な皆様ならお気づきのこととは思われますが、「そんなものが原因なら、現地で飲んでも頭痛になる」のです。必ず何かそれ以外に、原因がなければなりません。

そこで、以前から気がついていたのですが、日本の輸入ワインのラベルには必ず、かなりどぎついボールドのブロック体で「亜硫酸塩(酸化防止剤)」と書いてあります。
なにせ「亜」ながら「硫酸」ですよ、とっても身体に悪そうで頭ぐらい痛くなりそうではないですか。

そこで、頭が痛い腹立ち紛れに、いろいろ見てみたのですが、
まず、亜硫酸塩がどんな働きをしているのか、についてはここ。神戸のワインバーのサイトのようです。
ワイン醸造に酸化防止剤がどうして必要なのか、そしてその食品基準法の安全基準が0.035%だと紹介されています。
しかしねぇ、この基準値って「毒性」のことだから、「頭痛」などの作用が全くないかどうかまでは考慮されていないと思うのですよ。

そこで、私たちの憶測を代弁してくれているのが次のサイトです。
この方はオーガニックワインの輸入販売をしている方で、これによると、EUのワインの亜硫酸塩の基準値は、日本の基準値より低い。さらに、日本に輸出する場合には亜硫酸塩を補充注入することが多い、とも書いてあります。

ところが、ここで考えなければならないことが、2つあるようで、
まずはここのNo.48さん
なるほど、この亜硫酸塩は現地でも今まで当然のように使われていたもので、しかも表示義務がなかった。このため、日本の輸入ワインには改めて「亜硫酸塩」と書かれたラベルを貼って「ドクドクし感」を必要以上に漂わせていたわけですね。しかし、現地のワインにも入っている。
しかも、ここもいい情報を示してくれていますが、「亜硫酸塩」は空気に触れると消えていくらしい!(真偽のほどについてはソースがありませんが…)


というわけで早速、コトの真偽を確認すべく、昨夜の飲み残しのワインを紙コップに注いで、盛大にぐるぐる回しながら飲み始めたのは言うまでもありません…

しかし少なくとも、日本の輸入ワインだからこそ頭が痛くなるわけで、「現地のワインと日本に来たワインとの違い」にこそ頭痛の最大の原因があるはずなのです。

ちなみにスイスの輸入ワインも状況が似ているくらしく、この方もいろいろ考えているようです。

するとどうやら、以下のあたりが輸入ワイン頭痛の原因なのではないかと勘繰るに至りました。
No. 48さんが書いているように、「聞くところによると、ボルドーで栽培されている葡萄の収穫量から推定される量の倍近くのワインがボルドーワインとして売られているそうで、スペインやイタリア、最近は南米から安いワインの原液を買ってきて、ボルドーワインとして売っているとのはなしもあるから、安いワインにはどんな不純物が混ざっているかわからない。」という、つまりは第三の未確認添加物。
②もしくは、日本向け輸出モノには、目いっぱい亜硫酸塩を入れている。というのも、船で輸送するわけで、スエズあたりの赤道周辺を通って3週間とかかかるわけですし、しかも日本の酒屋さんには欧米のような貯蔵設備がないわけで、さらに回転も悪いので、最悪何年もお店の棚に並ぶとすれば、はじめから「劣化上等!」で輸入しているのは確かです。自分が輸入業者なら保存料たくさん入れろとメーカーに指示しますよ。(しかし、日本の安全基準の0.035%って、実際に現場で抽出検査されているのでしょうかねぇ??ヨーロッパ人って、かなりテーゲーだから、きちんと調べないと…)

とすれば、やっぱり「劣化」のあるものを日本で楽しもうというあたりが間違いなんですよね。もともとそんなに高いものではないので、空輸したりきちんと低温輸送すると原価以上にコストが掛かっちゃうようなものを無理して輸入することが間違いなのです。そこで値段を安くするには、安くて品質の悪いものを使うか、保存料に頼るかしかない。しかし、実は現地で飲まれているのは、ずっと安くて美味しいワインだということを知ってしまえば、輸送にコストを掛けたなまら値段が高いワインとかやたら品質の悪いワインを飲むのが馬鹿らしくなろうというのが人情というものです。ちょうど、外国で3倍以上の値段を掛けて「酸っぱくなってる八海山(3号瓶)」を買う感覚と一緒ですね。

無理してこんなものを売っても、案の定「頭が痛くなる」なんてみんなに言われて、悪いイメージばかりが広がるは、マーケットは拡大しないはで、あまりいいことないと思うんですけどねぇ。

ということで、最後にもう一件
亜硫酸塩のことについてもきちんと書いてあるんですけど、何と言っても圧巻は、昨今のワインブームについてです。
世の中にはワインで心臓疾患が治った人よりも、アルコール依存症で苦しんでいる人が、山ほど居るわけじゃないですか。アルコールっていうのは純粋に医学的に見れば毒なんだよね。。絶対にカラダには良くない。

ははは、わかっている人はわかっています。ワインって、グラス半分で角砂糖一個分の糖分(100ccに5.5g)らしいので、呑めば呑んだ分だけアルコールやカロリーの弊害が必ず出てくるんですけど、最近の健康番組では、そんなことお構いなしにある一面だけが取り上げられたりしています。

さらには、
と ほとんどの人は、カラダにいいからとか、長生きしたいからっていう理由で、赤ワインに限らず、健康食品と言われているようなモノにわーって飛びついていくんだけれども、その、“長生きしたいから長生きしたい”っていうか、長生きして何をしたいか?
「何々をするために長生きしたいから、ワタシは健康には気をつけているのよ。」とか言うんじゃなくて、なんか、ただ長生きしたいからっていうだけのような気がして、それではちょっと人生つまらなくないか、オイ! みたいなのがある。

ゆ 目的がないってことよね。

と それよりも、カラダには悪いかもしれないけれど、自分が大好きな、「オイシ~!」と思える物を食べながら、ワインを飲んで、楽しい時間を過ごすほうが、よっぽど健康にいいんじゃないかな~なんて思うときもあります。

ゆ わたしはやっぱり、“カラダにいいからワインを飲む”っていうのは絶対に間違いだと思うんですよ。


うわわ、爆沈です!
しかもこれが、山梨のワイン醸造所の「若おかみ」さん達の会話だというあたりが、清々しくもさすがです。

と、いうことで、次からここでワイン買おうかな?

などといいつつ、明日の展開に危ない可能性を秘めながら、ほろ酔い気分の休日の夜は更けていくのでした。



Posted by mouf at 19:26│Comments(0)
 
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